VGC2023~2024使用構築 イエアルマ@5

【はじめに】

こんばんは、ファイナルです。

PJCS2024本戦お疲れ様でした。これまで使い続けてきた構築について書き残しておこうと思ったので構築記事を書こうと思います。

本記事で紹介する構築はVGC2023,2024で2年連続で使用した構築です。昨年のVGC2023で使用した構築をアレンジした結果今年の予選1回目を抜けられたのでVGC2024でも使い続けました。

 

 

【実績】

・レギュレーションC

PJCS予選2回目抜け

その後、構築を共有していた2人がPJCS予選3回目抜け

・レギュレーションE

ランクマッチ シーズン11 ダブルレート2000達成

・レギュレーションF

PJCS予選1回目抜け

【構築経緯】

・VGC2023

レギュレーションBでパルデア版やなぎパを使用していたところ、テツノカイナの使用感が気に入りました。そうしてテツノカイナを強く使えそうなトリックルームをレギュレーションCで考えました。

サイコフィールドでトリックルームへの対策となる先制技を無効化でき、この指止まれでトリックルームのサポートをしながら脱出ボタンでアタッカーへと繋げるトリックルームを貼れる上にサイコフィールド下で高火力全体技を打てて、ワイドガードを習得する等型の読みづらい、一貫性の高いフェアリータイプの高火力全体技を持つの3匹が取り巻きに決まりました。この4匹を回しながら残り2匹を考える中でを試したらかなり強く、基本選出がの4匹になりました。

この4匹ではディンルーがなかなか倒せず、で弱点を突いてもなお遂行速度がいまいちでした。テツノカイナも相手のディンルーの地震で痛手を負うので対策としていまいちでした。その上インファイトを打たないと火力を出せず打つと肝心の耐久が台無しになり、インファイト以外の方法で火力を出そうとすると積み技ありきになる上、基本的に1匹ずつしか殴れないこのポケモンに魅力を感じず別のポケモンに差し替えることにしました。ここでを試したところ地震を半減で抑えながらいかさまダイスタネマシンガンでディンルーワンパンが狙え、相手のモロバレルのキノコの胞子で眠らない、と構築に欲しい要素を集めたポケモンだったので補完として入ってきました。こうして5匹はすぐに決まり、残り1匹はしばらく考えていました。

そのままPJCS2023予選1回目を迎えるも、合体寿司に何度も負けてしまい予選を抜けられませんでした。ここでクリアスモッグを入れたところ寿司への勝率が上がったのでこの6匹で構築が纏まりました。

・VGC2024

フェアリー技だけでなく水の全体技を覚えると交代で採用しましたは水技とフェアリー技のどちらを打つか選べる点が優秀でした。構築単位で厳しかった鋼タイプへの遂行速度が上がり、水タイプのハイパーボイスで特殊耐久の高くないガオガエンなら1撃で落とせる火力がありました。ただ、採用理由たるハイパーボイスの火力はに勝てませんでした。

 

構築全体の話になりますが、トリックルームで素早さ関係を逆転させて短期決戦を決める上で砂嵐のダメージとサイコフィールドによる先制技の無効化がうまく噛み合っていたと思います。

 

【選出】

 

・基本選出 レギュレーションC,E

先発後発


この指止まれ+トリックルームでアタッカーを2匹並べて全体技を重ねます。
脱出ボタンでの交代先はにしてトリックルーム開始と同時に砂嵐のスリップダメージを入れます。

は岩雪崩を、ハイパーボイスをメインで押します。

 

・基本選出 レギュレーションF

先発後発

この指止まれ+トリックルームでアタッカーを2匹並べて全体技を重ねます。
脱出ボタンでの交代先はにしてトリックルーム開始と同時に砂嵐のスリップダメージを入れます。

は岩雪崩を、ハイパーボイスをメインで押します。

は水オーガポンと対面した場合などマジカルシャインを押す場面もありますが、相手の後発に水オーガポンがいようが対面しているガオガエンを倒すためなら容赦なくハイパーボイスを押します。


・対ディンルー、モロバレル

先発後発

脱出ボタンでの交代先ですが、を出さないといけなければを、を出していい対面ならを出します。のタネマシンガンでディンルーを1撃で落としにいきますが、ディンルーに毒テラスタルをされるとタネマシンガンがあまり効きません。ところが、毒テラスタルをしたディンルーにはの命の珠サイコフィールドワイドフォースが抜群になります。

 

・対シャリタツ+ヘイラッシャ

先発後発

シャリタツとヘイラッシャの取り巻きにはを、シャリタツ+ヘイラッシャには

を合わせます。シャリタツと合体したヘイラッシャが草or鋼テラスタルするとクリアスモッグとキノコの胞子のどちらかが通らなくなりますが、もう片方は通ります。また、どちらのテラスタルをしてものアーマーキャノンが抜群になります。

シャリタツと合体したヘイラッシャにクリアスモッグが通ったら1度トリックルームが切れてからトリックルームを貼り直す場面もあります。この場合、シャリタツ方向にアーマーキャノンを打ちながらトリックルームターンを稼いだりもたまにします。

 

バンギラスを出さない場合

先発後発+or

滅多にしません。した場合は対面に合わせて脱出ボタンでの交代先を選びます。

やるとすればブリジュラス+モロバレル+ペリッパー対面くらいです。物理アタッカーではブリジュラスが重く、相手のモロバレルに対してを出さないといけないけど特殊アタッカーは複数匹欲しいといった理由が重なった場合のみの選出です。とはいえ、ペリッパーワイドガードまで考慮するとそれでも勝てない気がします。

 

【個別解説】

 

レギュレーションC,E

 

レギュレーションF

 

配分:勇敢HA252B4(S個体値0)

実数値:H207A204B131C-D120S59

トリックルーム下でのアタッカーとして採用しました。の並びでこの指止まれをしながらトリックルームをする際にの脱出ボタンでに繋ぎます。トリックルームと同時に脱出ボタンでの交代を決めれば、トリックルームの展開と同時に砂嵐のダメージが発生するので対面しているポケモンの気合のタスキやマルチスケイルが無くなった状態でトリックルームターンが始まります。

基本的に岩雪崩で相手を雑に削りながら受けられたとしても怯みを狙えます。最大限火力を出せるよう持ち物は拘りハチマキを、テラスタイプは岩を選択しました。また特殊耐久も砂嵐で強化でき、殴り合い性能には目を見張るものがありました。レギュレーションC~Fどれも岩技が通りやすく、環境に合っていたと思います。

レギュレーションEで悪技を噛み砕くにしていた理由ですが、鬱憤晴らしと叩き落とすを習得していた話を知らなかったからです。

 

 

 

レギュレーションC,E

配分:冷静H244B12C252(S個体値0)

実数値:H201A85B87C178D150S58

 

 

トリックルーム中にが倒れた後もアタッカーを2匹並べたかったので採用しました。

拘りメガネとフェアリースキンで一貫性の高いフェアリータイプハイパーボイスで相手を雑に削ります。ハイパーボイスは技外しも無効化もされないので打てば相手にダメージが入りました。ワイドフォースを無効化する悪タイプの弱点も突けるので使い勝手の良いポケモンでした。

ラスタルはあまりしませんが、少しでもハイパーボイスのダメージを増やせるようフェアリータイプにしました。

 

 

レギュレーションF

配分:冷静H252B4C252(S個体値0)

実数値H187A-B95C195D136S58

 

レギュレーションFでのポジションを引き継いで参戦しました。フェアリー技の通りづらい炎タイプに強く、ワイドフォースを半減し岩雪崩でも弱点を突けずパーティ単位で重いヒードランを素早く倒せるようになりました。

水タイプで味方を巻き込まない命中安定全体技は貴重な上に単体技として性能の高すぎるムーンフォースも一致で打てる点に魅力を感じましたが実際にはあまりムーンフォースを押さずマジカルシャインはそれなりに押しました。

ラスタルはあまりしませんが、鋼技やフェアリー技に耐性を付けられるように炎テラスタルにしていました。

 

 

レギュレーションC,E

 

レギュレーションF

 

配分:H252A252D4(S個体値0)

実数値:H167A200B100C-D81S67

 

いかさまダイステクニシャンタネマシンガンでディンルーを1撃で落としにいきます。相手のモロバレルのキノコの胞子を無効化しながらモロバレルの隣にいるポケモンに大ダメージを与えます。タネマシンガンは連続技なので相手が持っている気合いのタスキを無視して攻撃できます。基本的に砂ダメージで気合のタスキ無効化は事足りていますが、出てきたばかりのパオジアンを1撃で落とすなどたまに連続技が有用と思われる場面もありました。

インファイトはあまり押しませんが威力120の一致技としてタネマシンガンに耐性のある相手に押したりします。

マッハパンチポケモン太郎さんが考えました。一見この技はのサイコフィールドと相性の悪い技のように見えますが、を先発に出してトリックルームを貼る構築なのでトリックルームターンが終わると同時にサイコフィールドも終わります。そうして相手が先に動けるようになったらマッハパンチでこちらが先に攻撃します。攻撃実数値200から放たれるテクニシャンで強化したマッハパンチのダメージは侮れませんでした。

また、このポケモンはキノコの胞子を覚えるので度々挑発を打たれます。ところがこのポケモンでキノコの胞子はほとんど押さずタネマシンガンをメインで打つので挑発を打たれたら相手に1手浪費して貰えたようなものです。とは言え、稀にキノコの胞子を押す場面もありました。

ラスタルはほとんどしません。このポケモンを出す場合は相手の構築にディンルーもしくはモロバレルがいるので、が草テラスタルをします。

 

 

レギュレーションC,E

 

レギュレーションF

 

配分:呑気H244B252D12

実数値:H220A-B134C105D102S31

 

シャリタツと合体したヘイラッシャを倒すのがこのポケモンの役割なのでクリアスモッグを採用しました。相手がヘイラッシャを出してこなかった場合はキノコの胞子に怒りの粉、花粉団子で味方のサポートや相手の妨害をします。

このポケモンはヘイラッシャを倒す為のポケモンです。シャリタツと合体したヘイラッシャは交代できないので、こちらもシャリタツ+ヘイラッシャと+草テラスタルの盤面では交代しません。そういった理由からを交代する機会がほとんどなく、再生力は活用できませんでした。そのため、特性を胞子にしました。眠りは問答無用で強く、毒は短期決戦を決めたいトリックルームにおいて強力です。麻痺だけはトリックルーム下で相手の素早さを下げてしまい裏目に出てしまいますが、胞子で麻痺を引いた上で麻痺したポケモンが動き続けた結果こちらが負ける機会は相当限定的だと考えて割り切りました。また、このポケモンと対面する想定のヘイラッシャは場持ちが良く行動回数も多いと考えています。そのためヘイラッシャが麻痺した場合麻痺で動けなくなる機会はそれなりにあると考えました。が交代しないトリックルーム構築では特性の胞子を選択する余地がありそうです。

参考までにこちらがPJCS2023予選ボーダーチャレンジです。

 

配分:生意気H252B220D36(S個体値0)

実数値:H177A75B113C115D143S81

レギュレーションC

 

配分:呑気H252B252D6(S個体値0)

実数値:H177A75B128C115D126S81

レギュレーションE,F

 

先発でと並べてこの指止まれでトリックルームのサポートをしながら脱出ボタンで後発のへと繋ぎます。

技は採用理由のこの指止まれ、横にいるアタッカーの火力を上げる手助け、相手のポケモンマジカルシャイン、浮いているポケモンを1ターン止められる猫騙しの4つにしました。

サイコフィールド下で猫騙しを打つと失敗しますが、浮いているポケモンはサイコフィールドの恩恵を受けておらず猫騙しが成功します。レギュレーションCではカイリューがマルチスケイルだと願って打ちました。レギュレーションD以降はランドロスに対して打ちましたが、全て成功しました。

トリックルームは覚えていませんが、トリックルームが存在していることで相手が考慮しないといけない選択肢が増えていたと思います。

ラスタルはレギュレーションCではイッカネズミとコノヨザルの並びに対してしました。拘りスカーフコノヨザルの命懸け、イッカネズミのネズミ斬、怒りの前歯を無効化しながらコノヨザルへの袋叩きも防ぎます。

 

 

レギュレーションC,E,F

 

配分:冷静H228C252D28

実数値:H189A-B120C194D104S72

トリックルームとワイドフォースを覚え特攻も高くトリックルーム適正の高いポケモンです。夢特性の砕ける鎧、ワイドガードの習得と型が読みづらく、クローズドBO1適正も高いです。

サイコフィールド下での命の珠ワイドフォースはあまりにも火力が高く、の拘りメガネハイパーボイスで4割弱しかダメージが入らなかった相手を落とせるくらいのダメージが出ます。

鋼タイプにはワイドフォースを半減されてしまいますが、その場合はアーマーキャノンや熱風で弱点を突けるので攻撃面において隙がありません。

はじめは技をワイドフォース/アーマーキャノン/トリックルーム/テラバーストで考えていましたがPJCS2023予選1回目の前日にエナジーボールを習得すると知ってテラバーストをエナジーボールに変更しました。その後かざねさんが熱風の採用を考えてエナジーボールを差し替えました。

レギュレーションCでも炎タイプの全体技は強力でしたが、レギュレーションE,Fではゴリランダーの交代に合わせて熱風を打つのでより需要がありました。

ラスタルは対面した相手次第で1ターン目にします。トリックルームを必ず決めたいのでテラスタルが必要なら温存はしません。

熱風を打つ機会が増えた結果アーマーキャノンを打たなくなりポケモン太郎さんがアーマーキャノン→道連れを提案しましたが、の道連れが決まる機会はありませんでした。

 

 

ところが、ポケモン太郎さんの道連れは決まりました。

 

 

【あとがき】

スカーレット・バイオレットではずっとこの構築を使い続けてきましたが本当に楽しかったです。一緒に戦ってきたポケモン達や私の構築でPJCS2023予選を抜けてくれたかざねさんとポケモン太郎さんには感謝してもしきれません。2人から予選を抜けたって聞いた時本当に嬉しかったです。

また昨年ポケモン太郎さんに構築を渡した結果彼が予選を抜け、その後の本戦で友人に5連勝しました。その件に関しては皆さんに多大なる迷惑をけてしまい申し訳ありません。ただ、私は5トスの現場に居合わせておらず、本人がTwitterで認めるまで本件に関しても知らされていませんでした。

そう言った理由により昨年の時点で私が構築記事を書きづらくなり1度はこの構築記事がお蔵入りになりました。その結果、中身を公開していないので今年もこの構築で戦えるのではと思いPJCS2024予選に本構築を持ち込み予選を抜けました。その後、本戦でも世界権利を賭けてこの構築で戦いました。

結果論ではありますが、彼の5トスで私に世界大会を目指すチャンスが与えられました。そんなこともあるんですね。

 

だからって訳ではありませんが、私は過去に不正行為を行ったプレイヤーに対して引退してほしい、界隈から去ってほしい、とは思いません。

不正は良くないことですが、「不正を認めて謝罪したプレイヤーは非難され、だんまりを決め込んだプレイヤーにはお咎めなし」というのは納得いかないなって思います。

私個人の意見でしかありませんが、不正を行ったプレイヤーに対しては自分のしてしまったことを帳消しにできる何かを見せてほしいなって思います。構築やプレイングで自分を応援してくれるプレイヤーだけでも感動させられるような憧れの存在になってほしいなって思います。

というのが私の考えです。間違ったことを言っているかもしれないし、納得できない方もいるかもしれません。あくまで私の考えとしては「私さえ正規のプレイヤーでいられるならあとはなんでもいいかな」って感じです。

 

長くなってしまいましたが閲覧ありがとうございました。全国大会、世界大会に参加される方々を応援しています。